酒と
競馬と
ストリップと。
人生は楽しい。
そう思えるのは、
酒に呑まれることが楽しいから。
駆け抜ける馬たちに血が騒ぐから。
そして踊り子の汗に感動するから。
肉体を持たず、視覚を持たず、 まるで輻輳した回線から滲み出る液体。 雑音と称されるまゝ、世の中に遍在し、同時に偏在する。 揺れ動く化身の渦はいつしか腫れ上がり、各所に結晶を発生させた。
やがてノイズの
地球人は妖精など存在しないと信じている。 信じようと信じまいと妖精にとっては関係の無い事で、 思う通り笑い歌い、時に哀しい声を囁き続けている。 こちら側から見れば地球は管轄する惑星の一つ、 見る間に能力が稀薄になりつゝ、 次第に新たな種に取って代わられようとする人間の、 自らを支配者と自惚れる、輝かぬ星。
制作・著作/香倉外骨
2005/05/07初出
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