雨に濡れても

― 二人の思いが変わらなければ、いつしか人生が開けると、当てもなく信じていた ―


  2017/09/18 23:15 更新  
案内
或阿呆の戯言
されど我が詩集
表飾れる片言隻語
文語おぼえちやう
自作曲(ニコニコ動画)
@gaikotsujp (Twitter)
リンク集
《amazon》
飛浩隆 - 自生の夢
いいよね!米澤先生 5

九月

拾八日

人生で初めて同じ映画を見に映画館へ行く。「ノーゲーム・ノーライフゼロ」である。しかも初めてのMX4Dというおまけ付き。四次元の体験である。

映画としては相変わらずの号泣した……がMX4Dはちょっとなあ。まず高すぎる。二千八百円ておいおい。

座席が動くのは許せるとしても、水が飛んだり、風が起きたり、変な匂いがしたり、余計な演出だな、寧ろ不快ですらある。せっかくの没入感が損なわれてしまう。ぐっと物語に入り込んでいたのに、顔に風が当たって現実に引き戻されてしまうのだ。

4Dはもう二度と見ない。 [92538] web拍手する

拾日

一昨日のことである。皆の前で心構えを重々しく語って、何があっても大丈夫なよう、余裕をもてるようにと、集合時間を少しばかり早めた、この口が。

電話で目が覚めると既に集合時間を過ぎていた。盛大に遅刻、素晴らしいまでに寝坊してしまった今日この頃。

なるほど何があっても大丈夫とはこの遅刻のことかと笑われ、余の遅刻に備えて皆が付き合わされて早起きさせられたと嫌味を云われて、そんな休日出勤であった。情けない。 [92427]

六日

中沢健「キモイマン」第二巻を読んだ。相変わらずの重苦しさである。人の泥臭い所を、社会の冷たさを、男の下心と卑しさを所々に散りばめて、読者は己の汚い所をまざまざ見せつけられては、この情けない人生をば思い知らされる。

もっと痛快なラノベと思ったのに……何て重苦しいんだよ、と一巻の感想。この心積もりがなければ押しつぶされておったであろう。

精神的に追い詰められて苦しい時、悪夢を見ることが多いという。一説に、悪夢を見ることで、現実はこれよりは増しであると自己に知らしめ、精神の安定を図るという。いや現実が苦しいときこそ、せめて夢では極楽にいたいんだが。それはそれとして、悪夢代わりに最適な、悪魔的なラノベ、それがキモイマンである。 [92364]


GX7MK2, LEICA DG 15mm, 1/60s, F1.7, ISO400

八月

弐拾九日

遅い夏休み、ちょっと旅行に行ってきた。旅行ついでに秋月穂乃果嬢を見にライブシアター栗橋へ繰り出す。

ライブシアター栗橋。埼玉県久喜市。駅から遠く、ボートピアと田園に囲まれた国道沿いに佇む劇場。道路に沿って桃太郎旗が立ち並ぶ様は、もうこゝが何か分からなくなる。停まっている車も地元のナンバーから全国各地のものがある。断然、余の車が遠くではなったが。

ともかく秋月穂乃果の素敵な舞を見るために来た訳だ。広島、大阪と二回連続で演目が飛行石だったけれど、今回は初めてのkikiを見ることができた。ステキです。秋月嬢は使わなかったけれど、ポールのある劇場、ステキです。

さて、こんな旅行であった故、同僚からどこに行ってきたか尋ねられても応えられない。特に女性から聞かれても適当に誤魔化すしかない。誤魔化すと余計に怪しまれる。その女性にストリップとか行ったんちゃうんかとカマかけられた。思わず何情報と問い返してしまって、ストリップに行っていることを暗に認めてしまった訳だが、一体全体どういう発想でストリップなる単語が出てきたのか。やはり女は魔性、恐ろしい。 [92243]


GX7MK2, LEICA DG 15mm, 1/250s, F14.0, ISO200

拾九日

映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を見た。なずな可愛い。旧スクに萌えまくる。とりあえず可愛い。シャフトらしい動きに魅せられる。なずな萌え。……でもそれだけ。 [92088]

拾六日

何となく「雨に濡れても」に改題。末尾「も」を足したゞけだが。このパターンは二回目である。変更するは軽く拾年以上ぶりにほかならず。 [92040]

拾五日

レスピーギを聞きながら、伊図透「ミツバチのキス」全二巻を読んだ。間違えて第二巻から読み始めていた。半分ほど読んで気付いて一巻から読み直してしまったけれど、いっそ第二巻を読み切っていた方が良かったかも知れない。どうも第一巻の宗教だとか政治だとかは寧ろ蛇足に思える。二巻目で友情に重きを置く展開にするなら、いっそ第二巻だけで充分。それで設定は理解できるし、今から初めて読む人には二巻だけ読むことをお薦めする。 [92023]

拾参日

車を走らせる。連休最終日、盆の時期でもある。車が多い。普段乗っていないであろう、予想できない動きの車も居る。ちょうど前のレクサスも微妙な動きをしているな、と思ったら、仮免許練習中の表示があった。いやいや、幾らなんでもレクサスで練習ってどうよ。

かくして植物公園へ来た。先日買ったばかりのカメラGX7MKを使ってみんがために。実は前にも同趣旨で訪れたのだが、あいにく入場時間を過ぎてしまって入れなかった。まさか午後四時で入場終了なんて予定外だったぜよ。この暑さは夕方からが動きやすいと思ったのに。案の定、余りの暑さに汗が吹き出し、百枚ほど花撮りをして帰ることにする。

帰宅後、ドキュメンタリー映画「立候補」を見た。まあ概ねマック赤坂の物語である。演説が終わったら串かつでビールを立ち飲み、演説の途中で紙パックの日本酒をストローで飲み、やっぱりマック赤坂は最高だぜ。 [91984]


GX7MK2, SIGMA 60mm DN, 1/800s, F5.6, ISO200

五日

先週、広島のことである。人生で初めてストリップなるものに行った。その劇場は古くていかゞわしくて、如何にもな雰囲気をはなっていた。客は二十人ほどであろうか。天井が高い中で行われる華麗な舞に魅せられる。そこは……美しい時空間であった。

そこで秋月穂乃果に出会った。空へと羽ばたく舞に心がとろけてしまったのである。天井から垂らされた二本の布、高い天井を活かしたダイナミックなエアリアルティシュー。あんぐり口を開けて、たゞ見上げてしまった、秋月穂乃果という舞姫を。

手渡された「ほのか便り」によると、八月から大阪は天満が劇場に来るらしい。これは行かねばならんとて高速を走って天六へ向かう。

生活感の漂う地元の商店街から少し脇に入った所、青く光る看板がある。上演中の掲示を見つゝ階段を二階に上がる。自動券売機があり三千円で入場券を買う。すご横が受付なので、出てきた券をさっと左に回す。もはや直に三千円渡せばいゝような気がしないでもないシステムだなと思いつゝ、とりあえずトイレを済ませてから中へと入る。

場内満員。ぎっしり席が埋まっている。広島の閑散とした情景を想像していたので、まさか立ち見になるとは思ってもいなかった。ふと見ると秋月穂乃果の演目が終わった所のようだ。残念。ひとまわりしないと見れない。できれば二回見たかったのに。

星崎琴音、可愛いくておっぱい大きい。水元ゆうな、和服が美しく優美な踊り。上野綾、エアリアルフープがカッコイヽ、これはすごい。紫籐みなみ、新人さんなのか、がちがち緊張していて動きがぎこちない。初々しいと評すべきか。

かくして秋月穂乃果。演目は飛行石。時間の関係だろうか、少し変更されているが、広島で見たのと同じ演目である。エアリアルはやはり高さのある広島の方が迫力があったけれど、それでも美しさは格別である。前盆でやるので目の前で見れる。優美でありながら筋肉ムキムキなのが分かる。凄いな。

その後、秋月穂乃果嬢とツーショット写真を撮ってもらう。最後、受付に置いていた「ほのか便り」を取ると、知らない年配のおじさんが三枚あるでと教えてくれる。優しいね。劇場を背に、帰路につく。 [91877]

七月

参拾日

例の同期旅行から帰宅すると宅配が届いていた。価格がこなれてきたことを言い訳に買ってしまった新カメラが届いた訳だ。今のPanasonic LUMIX DMC-GX1は四年以上使って、撮影枚数も三万枚を超えている。見た目にも傷んで来ているので、うん、買い替えていゝっしょ。かくしてPanasonic LUMIX DMC-GX7MK2ボディ単体を税込44,787円で購入。とりあえず使うのは後日になる。 [91774]

弐拾四日

急に決まった旅行。発車間際の電車に駆け込む。ドアに挟まれるも、そんなことはお構いなしに発車する。混雑した車内の冷たい視線を受け流し、何とかドアを左右に退けて、車内に収まる。電車はすっかり駅を離れていた。

高架の線路を走る。鉄格子のはめ殺しの窓。その先に見る車窓は、それはそれは美しい木々が立ち並び、緑に覆われた原野を眺めれば、かつてこゝに人が住んでいたのか疑わしくなる。所々に残るビルの残骸だけが昔日の名残。

これほどの大自然なれど静寂が支配している。ゆっくり撫でる風に、木々は穏やかに囁くのみ。動物など居ない。もはや地上に動くは、人か、人ならざる者か。

それは突然、現れた。人ならざる者、亜人、或いは魔人、怪人、化物。人に似た二足歩行のそれは、人よりも固く強靭な肉体を持ち、人には及ばぬも知性を持ち、何よりも狩りを好んだ。強靭な肉体に狡猾な動きに勝てる在来種は居なかった。どんどん動物が減った。少しばかり人が減った。亜人に狩られたのだ。人々は恐怖した。

神は人を見捨てなかった。知性に増して、神は人に更なる力を与えたもうた。人が亜人を狩れば、その人の力が増す。我々はそれをレベルアップと称した。経験値を得て肉体のレベルアップを得る。まるでこれはゲームの世界であった。

車窓から緑が切れる。大きな川をゆっくりと進む。突然、橋の上で電車が停まる。やれやれトラブル発生だな。思ったが矢先、少し後ろの車両から女が川へ落ちる。その後を男が追いかける。男がナイフを抜いた。

人が人を狩る。それでもレベルアップしてしまうのだから、人は人を経験値に見てしまう。動物は狩り尽くされた。故に狩るならば亜人か人か。亜人よりも人が狩り易いとすれば、人を狩らぬ道理はない。

どんどん動物が減った。少しずつ人も減っている。

しかし女は経験値にならなかった。ナイフをさらりとかわして男の腕を掴み、骨ごとへし折ってナイフを男の胸に突き刺した。これこそレベルの差と云うべき。どう見ても女は男よりレベルが高かった。故に返り討ちにした。女は思った、意外とレベルの高いやつだった、また経験値が溜まったな、と。そう、レベルが上がると、レベルの高い奴を倒さないと次のレベルに達せなくなる。

女は泳いで対岸に至る。亜人がのそのそ近寄ってくる。亜人は水を嫌って川へは近づかない。それでも近づいてくる奴は亜人の中でも雑魚の部類。女の敵ではないだろう。経験値にもならない……。

こゝで夢から覚める。月曜からこんな夢を見て、憂鬱なる朝を迎える。 [91683]

拾七日

片道およそ九十キロを走ってイオンへ行く。イオンはすぐ近くにもあるけど、上映館が限られていてこゝまで来ないと。即ち映画「ノーゲーム・ノーライフゼロ」を見んがために。

殆ど満席と云うべき状況である。これでは思う存分に泣けないな。だってもう見る前から泣きそうなんだもん。あの名篇第六巻を原作にしたアニメ版なんだから。原作を読んで幾度となく涙し、どれだけの涙が落ちたことか。うん、やっぱりシュヴィを見るだけで涙が落ちてくる。たぶん隣の奴は引いてるだろうな。おっさんが横で弐時間ほど泣き続けていて。

このアニメ化、素晴らしい出来映えである。もう一度、原作を読み直そう。というか映画を見るまで再読を封印していた。 [91567]

拾四日

G1サラブレッドクラブから封書が届いていた。出資の決まったケイトの16が請求書だろうな。早速開封し、指定口座にネットバンキングで振り込む。一括払いの2%引きで四十九万円である。安くない夢、せめてデビューして欲しい。無事之名馬であろう。

同封の出資契約書と口座振替依頼書をしたため、返送用封筒に入れた、そんな今宵。 [91515]

九日

気合で早起きする。午前六時半、曇り空の下、ヴィッツを駆る。高速代を抑えるために京奈和道から名阪国道を経由して、伊勢湾岸をひた走る二百三十キロ、時間にして三時間半。思ったより早く着いたそこは、中京競馬場。曇っていても充分暑い夏競馬。

初めての中京競馬場は、なかなか綺麗な印象。かちうまビューはほかにはない見どころだろう。でも全体的にこじんまりというか動きにくいというか何というか。馬場も何となく見づらい。そして阪神や京都に慣れるとターフビジョンが小さく思う。慣れとは怖いものである。

馬券の方は相変わらず良くない。またしても新馬戦だけ当てゝしまって、見る目があるのか、ないのか。

とりあえず中京競馬場が何とか行ける距離であることを知った一日であった。 [91423]


GX1, LEICA DG 15mm, 1/400s, F6.3, ISO160

六日

アニメ「KURAU」全二十四話を見た。一応SFかな。川澄綾子の声が聞けるのが良い。けっこうしっかりしたストーリーで、展開は読めるけど丁寧に描かれている。素晴らしい。んでクリスマスたん可愛い。ものすごい可愛い。もう最高。 [91374]

壱日

地獄のミサワ「いいよね!米澤先生」第五巻を読んだ。一応、これで最終巻となる。かなり適当な感じの落ちで終わる。地獄のミサワにしてはちゃんと終わらせたと云うべきか。確かに一巻二巻の頃は度肝を抜かれたし、意外と失速することなく完結したことに乾杯。

梅雨などあったのか知らぬ内に真夏の様な日差し、そして暑さ。くそ暑いわ、これは。などと思いながら久しぶりにカメラを持ち出して花撮りに行く。つまり夏は近くで競馬がないからね。

ちょうど紫陽花あじさい の季節。紫陽花は日本原産という。シーボルトが西洋に持ち込んで、観賞用として品種改良されたそうだ。へぇ。 [91291]


GX1, SIGMA 60mm DN, 1/400s, F2.8, ISO160

『雨に濡れても』 制作・著作/香倉外骨  2003/01/09初出  #92588
– ここは http://www.gaikotsu.jp/ です。リンクはご自由にどうぞ。
– 全てのコンテンツの著作権は香倉外骨に帰属します。 無断転載はご遠慮下さい。
Copyright © 2000-2017 Kagura Gaikotsu (e-mail: ). All rights reserved.