雨に濡れても

― 二人の思いが変わらなければ、いつしか人生が開けると、当てもなく信じていた ―


  2017/11/21 22:16 更新  
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飛浩隆 - 自生の夢

拾壱月

弐拾壱日

嫌なこと、つらいこと、しんどい状態が続くと、なかなか眠ることができない。

せっかくの夜を寝てしまうのが勿体ないし、明日が来るから眠りたくないし、そもそも寝付けない。

すると当然、朝が余計につらい。目覚めが悪い、眠たい。そんな状態で過ごす一日はきっと憂鬱で、たぶんそれほどでもないことでも嫌になる。心が落ちる。

こうして今夜も、眠れぬ夜を過ごす。 [93478] web拍手する

拾九日

競馬の秋。今日はマイルチャンピオンシップをテレビ観戦。ペルシアンナイトとハナ差で勝利。G1サラブレッドクラブ初のG1制覇である。

一着は写真判定となった。公式ホームページの結果を見ると、その写真を見ることができる。この決勝写真を見ると間違いなくペルシアンナイトが前に居ることが分かるのだが、一体全体どこがゴールなのか、決勝線を写真に入れて欲しいものである。

そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。

しかし決勝写真には決勝線はない。寧ろ全てがゴールであると云って良い。この写真は瞬間と捉えたものではなく、決勝線上に設置されたカメラが、そこを通るものを撮影し続けたものなのだ。即ちゴールを通過していった記録である。ゆっくり通れば横に長くなるだろうし、速く走り抜ければ横が圧縮されて縦長に写るだろう。

なるほど、一つ賢くなった香倉外骨であった。 [93447]


マイルチャンピオンシップの決勝写真(JRA公式サイトから転載)

拾弐日

京都競馬場。今日はエリザベス女王杯である。

暑すぎず、寒すぎず、実に過ごしやすい気候である。少し時計の掛かる良馬場。まさに競馬日和と云って良い。

しかし競馬は全く読めない展開が続く。がちがちの人気馬で決着したと思えば、最低人気馬が来て単勝万馬券、こりゃ手も足も出ないわ。

そんなこんなで全戦全敗、まったく馬券に絡むことなく終わってしまった。うゝ、やっぱり夜になると、さぶいわい。 [93346]


GR II, 1/90s, F4.5, ISO100

九日

人は生きているだけで何かを犠牲にしている。

歩くとは踏みつけること、話すとは哀しませること、買うとは奪うこと、食べるとは殺すこと、笑うとは傷つけること、作るとは壊すこと。

だからといって、この身を諦められるほど強くもなく、今日もたゞ呑んで、明日も呑んで、たまに呑まれて、何を生み出すでもなく、何を助けるでもなく、

たゞ夜は眠りたくない。朝は起きたくない。怠惰に過ごしたい。食べて呑んで、奪って壊して、笑って泣いて、生きるためだけに生きて、そして独り死んで行く。

嗚呼、何て素晴らしい我が人生。 [93304]

四日


GR II, 1/40s, F2.8, ISO160

北九州市は小倉にあるTOTOミュージアムに行ってきた。TOTOと云えばトイレである。勿論トイレ以外の製品もあるが、やはりトイレを語らずしてTOTOは語れまい。

鉄道博物館、トヨタ産業技術記念館など、企業活動の一環として造られる似たような施設は数あれど、無料でこゝまで充実しているのは素晴らしいことである。小倉に来たら一見の価値はあるだろう。ショールームを兼ねていることを勘案しても見応え充分。しかも空いている。

色々勉強になったけれど、和式トイレの丸みを帯びた形状の意味を知って納得。もともと便所は木製だった。故に陶器製も初期は同じく直線的な形であったが、直線的な形は焼くと歪みやすい。そうならないように曲線的な形状とした結果、今の和式トイレのデザインになったという。面白いね。

ちなみに家のトイレはINAXです。 [93265]

参日

未明起床。まだまだ暗い五時半、家を出発する。かなり遠いし、三連休の初日でもある、渋滞を避けるべく早めに出たのに、朝の七時には早くも渋滞に巻き込まれる。早く新名神が開通して欲しい。壱時間以上も遅れつゝも、兎に角、西へ、西へと車を走らせる。

途中のパーキングで朝食を取ったり、疲れゝば仮眠したりしながら、閑散とした中国道を進む。山あいの所為か、空気が冷たく、紅葉が進んでいる。思わずカメラを持ってパーキング内を散策。

再び車で走っていると、ふと巨大なパラボラアンテナが目に入る。一つや二つではない。幾つも在るじゃないか。予定外に次の山口インターで高速を降りる。どこだか分からないがアンテナの方へと下道を行く。近づいて見ると、KDDIアンテナ館とて、見学できるようになっていた。連休というのに誰も居ないけれど、これはいゝ。アンテナ萌かも知れない。

寄り道を終えてどんどん車を走らせる。小倉に着いた頃には既に午後六時を過ぎていた。ホテルにチェックインしてから散策を開始する。小倉は、思った以上に都会であった。凄いな。陸と船の交通の要衝、関門海峡によって形成された都市なんだろう。

しかし小倉に来た真の目的は、ご存知、A級小倉劇場にほかならぬ。なかなかのネーミングセンスが光る、九州で唯一のストリップ劇場である。始まるときの「自信と確信を持ってお送りする」フレーズが格好いゝ。

観客は十名少々ほど。もう常連ばかりという感じ。二人組の女性客。途中で初めて来たという感じの男女カップル。なかなかいゝ雰囲気。後ろで機材を操作しているスタッフがよく見えて、ちょくちょくマイクで参加してくる所も面白い。おっと、前に居るおっさん、たぶん間違いなく栗橋でも見かけたと思う。偶然というよりは必然か。

しかし桃瀬れなが可愛すぎるて惚れた。キャラが面白すぎて惚れた。常連ばかりでハードル高いけれど一枚千円のポラを撮った。一緒に撮りたかったが、それはちょっとハードル高すぎる。うん、やっぱりストリップは楽しいなあ。 [93248]


GR II, 1/40s, F2.8, ISO400

拾月

弐拾九日

雨の中、京都競馬場へと向かう。実に久しぶり、仕事やら何やらで忙しかったゝめ、一月ひとつき以上、競馬から遠ざかっていたように思う。競馬を断ちすぎて体に不調を来す可能性がある。思えば先週ぐらいから喉は痛いは、鼻水は出るわ、熱っぽいわで、ビールも飲めない日々が続いておったが、ひょっとすると禁断症状だったのかも知れない。

さて第五競走から参戦して、第九競走でエリモジパングの単勝二千七百二十円を的中させて上機嫌になった。この時点で今日の収支がプラス、撤退も考慮し始めていた。なぜなら余にはもう一つの賭けがあったから……。

妖怪ウォッチぷにぷにというゲームをご存知であろうか。巷で流行っているスマホゲームである。今オータムニャンボなるイベントが開催されていて、ガシャ一回に六百円も要るのである。十回すると強い妖怪が出るらしい。十回って六千円やん! 課金ガシャ恐るべし。誰がそんなもん回すねん。と思いつゝ、まわしたくて、まわしたくて、勿体ないと分かっていてもまわしたくて仕方ない。そうだ、今日の競馬で収支プラスだったら自分にガシャを許可しよう。

故に第九競走で終わっておけば、課金ガシャ確定だったのだが……残りのレースは薄く複勝を買い続けようか、などと迷走した挙句に全敗。結局今日の収支は少しマイナスで終わってしまったのである。

まあ、課金地獄に入らなくて良かったのかも知れないな。 [93152]

拾七日

本日は起算日から拾年という。即ち十周年ということか。思えば遠い所まで来たものだ。過去を見ても仕方ない。しかれども未来を見てはつまづいてばかり。うつむいて足元を見て歩くしかないのかも知れない。今日も同じ所を歩いている。

さて拾弐月に友人の結婚披露宴へ誘われた。いっときは毎月のようにあったのに、ぱたりと途絶えて実に久しぶり。たまにこういうイベントも悪くないし、思いっきり写真を撮れるのが良い。

これを口実に明るいズームレンズを買おうと思っていた。M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO辺りに目星を付けていた。やはり暗い式場内は明るいレンズじゃないとね。単焦点では撮れる画が限られるし。

しかし高額な上に大きくて重い。たぶん普段使いには重すぎて持ち出さなくなる可能性がある。殆ど一眼レフ状態になってしまう。

思い直してRICOH GR IIを60,903円で買ってしまった。GR Digital II以来のGR、広角単焦点のコンパクトカメラである。普段使いにも便利なサイズ。当日はGX7MK2M.ZUIKO 45mm F1.8を装着し、アップはこれで撮る。広角はこのコンパクトに任せるという分業二台持ちで挑もうと思う。

うん、我ながら清々しいまでの便乗物欲解消だな。 [92996]

拾弐日

つい昨日だったか、唐突にKDDIを名乗るオッサンから電話が掛かってくる。お得なスマホにしませんかと露骨な営業電話。全く興味ありませんと突き返せば、今使っているのは傷んでませんかなどと食い下がりやがる。もうえゝっちゅうに。

確かに傷んでいるよ。日曜に落としてサブディスプレイが壊れてしまった。でも一昨日アマゾンで注文しちゃったからね。白ロムのガラケーMARVERAを。

さっそく到着したので、SIMカードを差し替える。うん、問題なく使えますな。即ち当分ガラケー生活は続くのであった。 [92922]

四日

酔っぱらいになると「よっこらしょーいち」と声に出ていて、ほんとオッサン感が凄すぎと云われる。正直そんな言葉すら初耳なのに、酔っぱらったら口から出ていたとは……。人体の不思議である。

さて、アニメ「ようこそ実力至上主義の教室へ」全十二話を見た。ラノベ原作の途中までを描いている。

とにかくこれは面白かった。現時点では今年一番と云ってもいゝ。第一話あたりは様子見であったけれど、とりあえず堀北が可愛いなあと思っていたら、可愛いはずの櫛田の暴言に胸キュンキュン。いやいや堪らんですよ。

そして何よりも綾小路とて主人公の外道っぷり。もう何か凄い。謎すぎるだけでなく、超人であるだけでなく、もうこの外道っぷりに男ながら胸が締め付けられるのである。

久々に原作を読みたくなるアニメであった。 [92790]

弐日

アニメ「サクラダリセット」全二十四話を見た。なかなかよく出来た物語だな。少し厳選してワンクールでも良かったかも知れないけれど。淡々と謎が描かれ、単に善悪でもない、そんな世界が美しい。

特に始まりから第二話にかけての展開が凄い。これで全話見ることを決めた。世界の説明をしつゝ、読者をどんどん深遠へといざなう。リセットすることで得られる解決。消したい記憶をリセットする。結果、リセット前に居た同級生が死んでしまう。哀しい現実。そこに善悪はないけれど。 [92755]

九月

弐拾五日

世の中には優秀な奴ってのが勿論居る。

ちょっと優秀とかの次元ではない。少なくとも二倍は優秀である。何をやっても優秀で、今日私があれこれ考えたて頑張った末に二時間でやり遂げた仕事を、たった十五分もあればやり遂げてしまう。二倍どころではない優秀さ。

だったら全てを彼にやってもらえば何て効率がいゝんだろう。それこそ現代社会、効率化社会の権化。全てを彼に押し付けてこその最適化、費用対効果、コストパフォーマンス。

究極的には、全人類で最も優秀な独りに働いてもらうのが、最も優秀な生産性をもたらすということか。 [92639]

拾八日

人生で初めて同じ映画を見に映画館へ行く。「ノーゲーム・ノーライフゼロ」である。しかも初めてのMX4Dというおまけ付き。四次元の体験である。

映画としては相変わらずの号泣した……がMX4Dはちょっとなあ。まず高すぎる。二千八百円ておいおい。

座席が動くのは許せるとしても、水が飛んだり、風が起きたり、変な匂いがしたり、余計な演出だな、寧ろ不快ですらある。せっかくの没入感が損なわれてしまう。ぐっと物語に入り込んでいたのに、顔に風が当たって現実に引き戻されてしまうのだ。

4Dはもう二度と見ない。 [92538]

拾日

一昨日のことである。皆の前で心構えを重々しく語って、何があっても大丈夫なよう、余裕をもてるようにと、集合時間を少しばかり早めた、この口が。

電話で目が覚めると既に集合時間を過ぎていた。盛大に遅刻、素晴らしいまでに寝坊してしまった今日この頃。

なるほど何があっても大丈夫とはこの遅刻のことかと笑われ、余の遅刻に備えて皆が付き合わされて早起きさせられたと嫌味を云われて、そんな休日出勤であった。情けない。 [92427]

六日

中沢健「キモイマン」第二巻を読んだ。相変わらずの重苦しさである。人の泥臭い所を、社会の冷たさを、男の下心と卑しさを所々に散りばめて、読者は己の汚い所をまざまざ見せつけられては、この情けない人生をば思い知らされる。

もっと痛快なラノベと思ったのに……何て重苦しいんだよ、と一巻の感想。この心積もりがなければ押しつぶされておったであろう。

精神的に追い詰められて苦しい時、悪夢を見ることが多いという。一説に、悪夢を見ることで、現実はこれよりは増しであると自己に知らしめ、精神の安定を図るという。いや現実が苦しいときこそ、せめて夢では極楽にいたいんだが。それはそれとして、悪夢代わりに最適な、悪魔的なラノベ、それがキモイマンである。 [92364]


GX7MK2, LEICA DG 15mm, 1/60s, F1.7, ISO400

『雨に濡れても』 制作・著作/香倉外骨  2003/01/09初出  #93519
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