雨に濡れて

― 皆して笑うがいゝ、嗚咽を掻き消すぐらい嘲笑って欲しい ―


  2010/08/30 01:48 更新  
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八月

弐捨九日

昨日にしてみても、たかだか弐時間ばかりの邂逅が為に、わざわざ市内まで出掛けるなんぞ、余も酔狂になったものである。夜にはまた食事するのに。尤も夜は邪魔者がおる訳だが。

部屋の整理もようやく一段落し、足の踏み場ができてきた。もう一息と云えよう。

落ち着いてきたので、来月の連休に一人旅に出かけようと、色々行き先を考えている内に、立山黒部アルペンルートを思い立ってしまった。九月中旬ならば気温も十度前後である。さすが標高二千五百メートル。これは行かねばなるまい。詳細を思い巡らすだけで楽しい。

さて西脇だっと版「Fate/stay night」第十三巻を読んだ。いよいよ佳境である。アーチャーが居なくなったのが寂しい限り。 [48324] web拍手する

弐捨七日


GF1, LUMIX G 20mm, 1/1600s, F6.3, ISO100

今日は夏休みであった。初めての夏休みである。八月も終わろうとしているけれど、夏休みにふさわしく、まだまだ暑い日が続いている。早く涼しくなって呉れぬものか。

さて、久しぶりの平日に休みである。暑さに負けつゝも出掛けることにしよう。ガソリンを満タンにし、郵便局でLUMIXキャッシュバック・キャンペーンの五千円を換金してから、いざ出発する。

まずは有田川鉄道公園に行ってみる。さすがに閑散としている。少しばかり人がいる。一眼レフを抱える、いかにもな人もいる。けれど落ち着いた雰囲気である。町立の癖に凝っている。公園なので無料であるけれど、交流館は二百円必要である。中には結構精巧なジオラマがある。凝っている。居るのは子供連れ。おそらく近所の人が暇つぶしに来ているのであろう。子供にNゲージを運転させている。のどかである。

かなや明恵峡温泉に寄ってから、白崎海洋公園を散策する。何とも寂しげな風景である。まるで地の果てのように、白い岩が殺伐とした風の音のみ奏でている。 [48297]

弐捨弐日

昨日から部屋の模様替えを始める。配置を変えるのは何年ぶりであろう。溢れんばかりの物を動かすは一種のパズルと云えよう。殆ど残っていない余地に棚から物を下ろし、棚を動かし、また詰め直す。予想以上に困難な作業であった。

いや、まだ途中でしかない。ようやくパソコンを設置し、LANケーブルを止めもせず繋ぎ、床には足の踏み場もない。扉の前にも積み上がっているから出入も難儀な状況なのだ。

しかし疲れたし、これ以上やり始めると明日に差し支えがありそうなので、今日の所はこれで終わらせよう。続きは来週にしよう。とりあえず端に寄せて寝る場所を作らねばならんな。 [48212]

捨八日

完全に夏に負けた。惨敗である。気力が起きない。体がしんどい。

さて、SONARの体験版をインストールして試用してみた。慣れていない所為も多分にあろうが、ピアノロールでちまちま入力するのはまどろっこしくて性に合わない。やはりMMLであろうな、と思い直す。

色々ネットを漁っていると、例えばMIDI Yokeなどで従来のシーケンサからDAWにバイパスする手もあるらしい。なるほど、ハード音源は古臭くて高いゆえ、SONARなり買ってもMMLで打ち込みするのも一手かも知れない。 [48155]

捨六日

カメラが欲しいという人に頼まれたのを口実に、勝手に勧めて代わりに段取りして押し付けたのが Panasonic LUMIX LX3 である。今、新型が発表されて値下がりしているのでまさに買い時と云えよう。無駄に手が出てしまう代わりに人に買わせた恰好である。

その所為か否か分からぬが近頃、物欲がふつふつと煮えている。カメラ関係ではやはりズームレンズが欲しいかなとあれこれ交換レンズを見て回っている。いやいや先に予備バッテリーかなと悩む。

楽器屋で割安な Roland Fantom-G6 を見かけてから再び作曲意欲が出てきた。今時ハードシンセにMML入力もどうかと思い直し、思い切ってDAWでも導入してしまうかと、これまたふつふつ悩んでしまう。CubaseSONARか、いったいどっちが良いのだろうか。

こうやって物欲に燃えている内は、まだ生きる気力も残っているあかしであろうな。 [48128]


GF1, LUMIX G 20mm, 1/15s, F1.7, ISO400

捨五日


GF1, LUMIX G 20mm, 1/4000s, F4.5, ISO100

世の中は有限である。人もまた有限である。その力はたかだか知れており、わずか数十年で死に絶えてしまう。

有限であるとは即ち何事にも限界があることにほかならぬ。この身に限界のある如く、この部屋にも限界がある。溢れんばかりに飽和する物たち。彼らは有意であれと置かれたはずなのに、もはやどこに何があるかすら分からぬ混沌に漂っている。

ごみの山を整理すれば宝に変わるかも知れない。尤もたゞ同じごみとてその整然とした姿に有意と見えているに過ぎぬのかも知れない。幻想でしかない。部屋は有限である。意味も有限である。何かを得るには何かを廃棄せねばならぬ。ごみはごみとして、されど捨てられぬごみも又あろう。

部屋の整理とは一種のシミュレーションゲームであって、こうあれかしと想像し、実現に向けて努力する。その過程が楽しい。出来上がりを眺めるのが楽しい。

今頃きっとそうやって眺めているはずであったのに、思いの外、進まない。たゞ棚を机と同じ高さに合わせようとしたゞけなのに、なかなかどうして調度良い高さになる棚が売っていない。ナフコに行ってもない。ニトリに行ってもない。ハイパーコメリにもない。イオンにもない。今日などはイケアまで覗いたのにやっぱりない。これは予想外である。別サイズを組み合わせて揃えるしかないのだろうか。来週、再挑戦したい。 [48114]

八日

漫画「金田一少年の事件簿」は作画をさとうふみやが担当している。彼女は幸福の科学に所属している。昨年の衆議院選挙では幸福実現党の公認候補として立候補した。

しかし自称一千一百万人の信者を有する幸福の科学である、ほかにも漫画家がおるはずだ。とすればやはり菊池としをであろう。彼の「蓮華伝説アスラ」などはグロ漫画の極地であろう。その辺りはちゆ12歳が仔細に語っている。

今、気になっているのは今年開校したばかりの幸福の科学々園のことである。ホームページを見らば大鷲祭とて文化祭が来月行われるらしい。一般公開となっている。果たして本当に気軽に入れるようなイベントなのか、気になって夜も眠れない。 [48032]

七日

雲が湧き日差しが遮られる。猛暑の夏の間の少しばかり涼しい壱日である。

久しぶりに日本橋に出掛ける。新しいグラフィックボードを買うためである。と云っても特に高性能を求めた訳ではない。たゞ今のものがどうも調子が悪いからである。要するに壊れた。おそらく熱にやられたのだろう。ちっとも使えないのだ。尤も日常ではマザーボード内蔵で充分なのだが、ブルーレイを見るためにHDCP対応でなければいかんので、五千円を切るような安いものを買ってきたのである。

かくして映画「ダウト」を見た。この後味の悪さと云ったら。その後味の悪さこそ疑惑に治する人間の弱さなのであろう。考えさせられる所である。 [48018]


GF1, LUMIX G 20mm, 1/400s, F1.7, ISO100, A Crop Photo

壱日

土日、川へ行く。先日の雨の名残か、水量多く流れが早い。濁っている。とても泳げぬであろう。川辺にて石を積み上げて遊ぶ。背中が日焼けして真っ赤になり、ピリピリと悲鳴をあげる。

橋の上に消防車やらパトカーが止まって下を覗いている。何か探しているのだろうか。尤もこの流れである、見つかることはあるまい。

どうも流された人が居るらしい。結局、行方不明。今頃はおそらく太平洋まで流れ着いているであろう。

人の力は弱く、流れに逆らうことなどできる訳もなく、抗い続けることすら敵わず、落ち込んだが最後、もう戻せない、元の所には戻れない。

川の流れに身をまかせ、生きるも死ぬも、流れの決めるまゝに。 [47942]


GF1, LUMIX G 20mm, 1/100s, F9.0, ISO100

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『雨に濡れて』 制作・著作/香倉外骨  2003/01/09初出  #48422
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