トップページ / されど我が詩集

四つの人生

一人目は体格のいい青年
ちょっとした色男で
頭もよさそう
日焼けした肉体は
理想の男

二人目は三十代の男ざかり
家に帰れば幸せな家庭
一人の息子と一人の娘
絵にかいたようなパパで
みんなが帰りを待っている

三人目は顔さえ余り見れなくて
背が低いからまだ少年か
夢さえ見れぬ悲しさに
これが我が子ならと
思うなり

私が殺した三つの命
私を殺した一つの戦争

香倉外骨(2000/09/16)

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