トップページ / されど我が詩集

愛着

かびの生えたこの筆先
どこでも売っている安物の筆
乱暴に使い汚くなったこの筆
深い思い出がある訳もないし
毎日毎日使った訳もない

今はごみと共に車の中か
もう灰になったのか
置いて置いても無くしてしまうけど
どこか寂しい

少し高い筆を使って
少し字を書く

香倉外骨(1996/04/18)

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