トップページ / されど我が詩集

もうすぐ夏が来ることは
よく分かっている
汗を拭う間もなく
雪が降り出すだろう

最大限の空しさが
この空を覆う
超一流の無力さが
焦りとなって降り出した

けれど僕は
この小さい部屋に閉じこもって
カーテン越しに外を見ては
軽く息を止める

それでも僕は
人間が好きだし
日本が好きだし
自然は美しいと思う

人は空しさを得るために
幾世代も努力してきた
だからこそそれは
大いなる力の証しにもなろう

もうすぐ夏だ

香倉外骨(2002/05/16)

/ 目次 /


制作・著作/香倉外骨  Since 2002/06/05
無断転載を禁じます。 リンクはご自由にどうぞ。
Copyright © 2002 Kagura Gaikotsu. All rights reserved.