こんなに大きな地球を
彼は小さいと言った
こんなに弱い私を
みんなは強いと言った
どうして泣いているのだろう
泣いてまで生きているのだろう
この星は大きい
でも狭い
だけど孤独で
私が生きているということは
誰かを殺すということ
人が死ぬということは
涙が流れるということ
死体の目にも
その友人の目にも
そして私の目にも
生きているだけで
悲しさが積もってゆく
でも生きたい
胸から熱く逆流する生への渇望
泣いても
泣いても
決して満たされぬ悲しみ
死ぬのが怖い
香倉外骨(2002/11/18)