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まさご座


GR II, 1/45s, F3.2, ISO100

うゝ、昨日は飲み過ぎた。その所為で寝不足かつ少し寝坊して出発が遅れたが、とりあえず眠い目をこすりながら車を走らせる。

新名神が開通したおかげで東名阪の渋滞がなくなっている。この効果はでかい。これで個人的に殆どのエリアで渋滞を避けることができるようになった。

高速代の節約のため、東名阪を長島インターで降りる。距離的にもこちらの方が近いはず。長良川を右に見ながら県道二十三号をひたすら北上。信号もなく、交通量も少なく、しかも景色がいゝ、これは非常に快適な道だ。走っていると清流サルスベリ街道との看板がある。なかなかのネーミングセンスである。

そんなこんなで岐阜駅から少し離れたタイムズに駐車する。午後一時、まずは昼食にする。丸デブという中華そば屋が有名らしい。そこへ歩く商店街の雰囲気が凄い。大きなアーケードに高島屋。しかし人通りは少ない。再開発を称してまるごと閉鎖されている区間がある。なかなか、これだけで一種のテーマパークという趣すらある。たゞ丸デブの前には少々待ち列がある。たぶん待てばすぐ入れそうだが、まあ今日の目的はラーメンではないし、並んでまでと目についた初寿司で腹ごしらえをする。

ホテルにチェックインしてから、少し迷子になりつゝ、まさご座を目指す。スタープレイス柳ヶ瀬という商店街は味がある。すごく広いアーケードの中に、無料案内所などがあり、飲み屋がちらほら。今は昼なので閉まっているが、夜はどうなるのだろう。この規模の道幅の商店街にこういう店があるのは珍しく思う。

コンビニに寄ってから午後三時前になって、ようやくまさご座に到着する。三時までが早朝料金なのでぎりぎり間に合った。早朝という言葉の範囲がどこまでか分からないが、安くなるのはいゝことだ。

まず入り口が自動ドアである。この時点で他の劇場にはない豪奢さというか、丁寧な建物の造りが想像させられる。ドアを入ると右に券売窓口。おばちゃんから入場券を買う。買ったらすぐ前のテケツに入場券を渡す。この買って渡す流れは必要なのか、疑問に思う暇もない内に、靴を脱ぐように促される。そう、まさご座は靴を脱ぐ和室スタイルなのだ。靴と引き換えに札を渡される。これをなくすと帰れなくなるらしいのでしっかり持っておくように。

場内に入ると、ちょうど一回目トリのポラタイム。なので席を確保しつゝ場内を見渡すことにする。まず天井が高い。そして味のある装飾が施されている。豪華である。舞台も優美な曲線を描いた枠取りがなされている。いゝなぁ。入り口から迂回するように入場するのも良い。外の光が入りにくい。

何より特筆すべきはその客席の構造である。盆に向かって同心円状に階段になっている。椅子ではない、階段に座って舞台を見る形状となっている。胡座をかくことができるし、飲み物を置く場所に困ることがない。後ろの方では雑魚寝もできそうな雰囲気である。こんなに落ち着いて観れる劇場は他にはないだろう。しかも見やすい。段差があるので後方の席でも前の席の頭が邪魔にならない。本当に素晴らしい。

そうこうしている内に一回目が終了。舞台の幕が下りる。絞り緞帳どんちょうである。外見からは想像できない豪華さである。場内アナウンスが女声。何と投光まで女性がやっていた。いゝ塩梅の案内を放送してくれる。

盆がまた秀逸である。上面の周囲から側面の床までが光るようになっている。そしてその側面ごと回転するのである。これまたすごく凝った造りで、故障したら修理が大変だろうと余計な心配をしてしまう。

さて、本日の香盤は、大月小夜→神埼雪乃→愛沢真実→井吹天音→黒瀬あんじゅ。

一番手、大月小夜嬢。かなりの年季を感じる。これは正直、コメントに困る。つまりノーコメントということで。

二番手、神崎雪乃嬢。ベテランではるが、先に比べて王道的な展開を見せる。ある意味でロック的とも云える。なかなかの見応え。

三番手、愛沢真実嬢。割と新人っぽい。ふくよかな体格は好みの分かれる所かも知れない。まさご座初乗りということで今後に期待したい。

四番手、井吹天音嬢。なかなかのベテランらしい。グリーンレーザー手袋が印象的。盆で緑のレーザービルを左右に向けると、ちょうどあわせ鏡になって無数の光線が場内を縦横無尽に照射する。その効果は絶大であった。

五番手、黒瀬あんじゅ嬢。二回目、四回目「名前のない怪物」。これはなかなかの激しい演目で、EDMの乗せてダイナミックに展開する。いやこりゃ凄い。体がタコの如く柔らかい。軟体動物かいな。見どころありまくりで、しかも写真で見るより可愛い。素敵です。

手拍子は四つ打ちが基本のようで、東洋のように裏打ちは少数派。どうも関西と関東で手拍子が違うような気がする今日この頃。

予定より早く午後十時半過ぎに終演。一人一人、出口の順番待ち。靴を出してもらわなければならないので、さくっと帰れないのは致し方ない所か。


制作・著作/香倉外骨  2019/04/11初出
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