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スト初め

朝から出かける。扇町駅下車。天満駅へと歩く。ちょっと迷ったがガード下の千歳屋へ。本年一発目の立ち呑みである。大瓶ビール一本、ハイボール一杯、焼きそば、だし巻き、海鮮ユッケ、〆て千二百円。最強クラスに安い。

十二時半、ストめの東洋ショーへ。入場すると本舞台中央に鏡餅、その両脇に一升瓶。これだけで厳かな気持ちになる。本日の香盤は、あらきまい→中条彩乃→ゆきな→伊東紅蘭→水元ゆうな。一回目から三回目三番まで。

新春公演は例年どおりオープニングショーがある。昨年まではフレンチカンカンだったが、今回は新作となっている。これがかっこいゝ。正月らしさが取り立てゝある訳ではないかも知れないけれど、そういうんは鏡餅だけで充分という潔さ。重厚で渋い演出、凝った演舞、二曲分たっぷりあって、羽扇子を用いた豪奢な雰囲気がある。そのオープニングから流れるようい一番のあらきまい嬢へと続く。まるで一つの物語のようにつむがれる。

一回目一番、あらきまい嬢は新作「Emerald」で、舞台の影の作り方、盆での照明の演出など、これでもかと作り込まれている。そして、まるで一つ上の段階に達したように、切れ味と伸びやかさのある踊りを見せてくれる。

二番、中条彩乃嬢。先週川崎でも見た二周年作。両側から布で縛られた状態で始まる。三番、ゆきな嬢。「わすれなぐさ」は和服で登場。最初に『ゆきな嬢ふんわりポーズ』を見ることができた。横を向いて右手をしんなり流れるように眺めるポーズである。これ、何か好きなんです。

四番、伊東紅蘭嬢。デビューして半年とは思えぬ落ち着いたステージで見応えがある。五番、水元ゆうな嬢。安定のトリ。美しく羽ばたくように、オープニングにも通ずる堂々とした舞である。そしてフィナーレ。これも新作と思われる。凝った演舞の最後、アドリブのようにエグザイルしていた。楽しい。

二回目。再びオープニングからの、あらきまい嬢「Emerald」で、すぐにポラ、ポラ後のオープンショー。普通で云えば通常進行だが、東洋においては変則進行であろう。少しびっくり。

続いてチームショー。ゆきな嬢、中条彩乃嬢の「おんざろっく。」第二弾である。楽しくノリノリでありながら、きっちり見せ場もあって、素晴らしい出来映えであった。そしてこのチームショーの撮影タイムが、場内ではなく、ロビーの喫煙所を区切って行われた。こんなとこで撮影するのは初めてゞある。なるほど、かなりの列になる中で定時進行するためにこうしているのだろう。

しかし撮り終わって場内に戻ると、伊東紅蘭嬢は早くも立ち上がりになっており、ほとんど見ることができなかった。トリの水元ゆうな嬢は、小道具の使い方も綺麗に決まってかっこいゝ。そしてフィナーレ。今回は普通に手を振っての幕引き。

三回目、三度目のオープニングショーからのあらきまい嬢「Emerald」。そして二番のゆきな嬢は、新作「2020」で、ドレスを可憐に着こなしつゝ、花道で花を配るのが印象的。花道の花が揺れる。なかなか素敵な演目である。三番、中条彩乃嬢は、黄色いレインコートで、てんとう虫を背負った衣装で登場。カエルが出てきたりと、えゝっと、どこかで見たような気がする。そうだ、上野綾さんの演目「さんぽ」ですよね? 全体的に楽しくて愉快な演目である。

やっぱり東洋は楽しい。


制作・著作/香倉外骨  2020/5/23初出
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