我が身を削ってまで、
全てを投げ売ってまで、
得ようとはしなかった。
そのような感情は、
一時の気の迷いで、
後に悔いるだろう。
しかし、
そなたに会いたい。
会いたい。
狂おしい程に、
会いたいのである。
我が身の没するまでに、
いや、没しようとも、
そなたに会いたい。
そして、
そなたに触れたい。
そなたの手に、肌に、瞳に、温もりに、
触れたい。
一切の雑念を排し、
余分な衣をむしり取り、
裸となって、
そなたに触れたい。
あらゆる情念をもって、
あらゆる未来を否定して、
そなたを望む、
嗚呼、そなたを望む。
香倉外骨(2002/05/31)