トップページ / されど我が詩集

爪痕

橋銭を払いて向かう奈落の底は
京の都の昔日の雅の中に冥加の匂い
触れてはならぬ宮柱
風の流れに憧れ持とうが
望むことさえ罪とならんや

アケロンで水浴するも又一興
徳など要らぬは入間様
罪囚だろうと時の運
蜘蛛が製糸に望みを持とうと
触れることさえ切れるに足るなり

香倉外骨(2001/02/04)

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