夏という季節が暑さを運んでくるように
幾千の鳥たちは悲しみを探しに飛び立つのだろうか
花火という炎が一瞬に消えていくように
小さな命たちは愛されることもなしに燃え尽きるのだろうか
盆という行事が冥福を祈り続けるように
海辺の歌たちは叶わぬ願いを頼み続けるのだろうか
夢という言葉が失望を生み出していくように
一途な恋たちは心を傷つけて去って行くのだろうか
真実は見えなくても
信念は曲げられず
ただひたすらに
ふくらんでいく思い
真夏の太陽に照らされ
厚くなっていく思い
---君の瞳はいつまでも澄んでいると思っていた
香倉外骨(2001/07/07)