トップページ / されど我が詩集
突然の雨 傘に包まれた私に向かって この雨に捕まえられた少年が 走って来る びしょびしょに顔を濡らして 悲しそうに 悔しそうに 涙で覆われた顔を 私の背から 足音だけを残して 逃げ去って行く 突然の雨 何でもない出来事の中に この雨のように私を襲う 奇跡の煌き
香倉外骨(1996/06/24)
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