トップページ / されど我が詩集

風呂

白い泡が
余の心を洗い流す
泡は優しくて
清らかだけれど
掴み所がなくて
口に入れると渋い

ぬるい湯が
余の心を暖かにする
水は透明で
嘘を付かんけれど
余の言うままに動いて
口を聞く事が無い

湯舟に浮かんだ
一本の毛を見ながら
思う事

湯舟に浮かんで
霧の天井を見ながら
思う人

香倉外骨(2001/11/25)

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