トップページ / されど我が詩集

発見

ひとつのあやまちが
すべてをきめる
ひとりのこだわりが
みんなをころす

だってニンゲンだもの
ニンゲンのオトナだもの

ぼくのやさしさが
むかしばなしになったように
ぼくたちのきろくは
つちのなかからはっくつされる

だってニンゲンだもの
ニンゲンはヨワムシだもの

それでいいのかぼくはきく
だけどだれもこたえない
ぼくがちょっとはなしたいときに
あいてなんかみつかんない

だってニンゲンだもの
ニンゲンはコドクだもの

おとなだって、よわむしなんだ
おとなだって、こどくなんだ
だからみんなでつよがってるんだ
みんなぼくとおんなじなんだ

でもね
ほんとのことゆうと
ぼくはみんなとおんなじじゃないんだ
っていったらおどろくかな

じつはね
ぼくはニンゲンじゃないんだ
かくしてるけど
いまでもやさしさをもってるし
ともだちだっているんだ

そういったとたん
にんげんたちはおこりだして
よってたかっていじめてくるんだ
わけがわかんないよ
ぼくがなにしたってゆうの
みんなとなかよくしたかっただけなのに

そっか
ニンゲンなんだ
それがニンゲンなんだ

香倉外骨(2002/11/06)

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