トップページ / されど我が詩集

赤い頭巾

赤い頭巾に濡れ落ちた
最後に抱きしめたその体を
ずっと崩れ落としてやれば
もう何も残らない

朝焼けの空に悲しみ浮かべる事は
おそらく夕闇に身投げするよりも
体がねじれる事なのだろう

きゃしゃな肌から
洩れる吐息に
音もなく流れる

もう何も残らない

香倉外骨(2003/08/09)

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