トップページ | されど我が詩集

寒苦鳥かんくちょう

ある晴れた夏の日に
独りのはなち鳥が空を眺めた

翼をもがれたら
やっと初めて
思うままに生きている

日差しが強ければ
夜を待てば良い
秋が遠ければ
走って行けば良い

広大なる地上を
果てしなく駆け抜けうる
この脚に
千の感謝を

冬になろうと
雨が降ろうと
ただ全力で怠慢しよう

香倉外骨(2005/09/15)

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制作・著作/香倉外骨  2005/09/15初出
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